欠けた円板の重心を求める

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右図のような、半径 r の一様な円板から、 半径 \(\frac{1}{5}r\) の円板を切り取った円板がある。その円板の重心の位置とOの距離を求めよ。

 

今回は、重心の問題です。

しかも、多くの人がつまずくてあろう円板の問題です。

「なんで、わざわざ円板から円板を切り抜くんだよ!」とか思う人もいると思います。

しかし、円板の問題に限らず、重心の問題には解き方のコツがあります。

 

 




 

 

解き方のコツ

まず、重力の問題の基本的なコツを伝えていきます。

コツとは・・・「人差し指一本でその物体を支えてみることです。」

そう、下の図のように。

 

 

つまり、「重心にピンポイントで力を与えるだけで、物体を支えることができる」という性質を利用します。

皆さんもこの性質には、思い当たる節があるのではないでしょうか?

例えば、バスケットボールを人差し指の上で回してみたり、教科書を指一本で支えてみたり・・・

 

言っていることがよくわからないと思うので、この問題を経て学んでいきましょう!

 

解答へのひらめき

まずは、人差し指一本で円板を支えることを考えます。

なぜなら、人差し指一本で円板を支えることのできた位置が “重心”だからです。

そこで、問題となるのが、人差し指の位置です。

 

人差し指の位置はどこに設定しましょうか・・・?

と悩むぐらいなら、重心の位置を仮定してしまいましょう!

つまり、重心の位置を勝手に「G」とか置いてしまうわけです。

すると下の図のようになり、求めるのは 長さOG ということになります。

 

 

ここで、「なんで G を左側に設定したの?」と思ったの方がいると思います。

解答は単純です。

右側に穴が空いているということは、左側の方が重いということです。

つまり、重心は左側にないとおかしいですね。

そして欠けている部分は、上下のどちらかに偏っていないので、重心もど真ん中の横線のどこかにあることは当たり前です。

 

そして、もう1つコツがあります。

それは、「欠けている部分をなかったことにする」ということです。

もし、欠けている部分がなかった場合、重心は中心Oになるのは誰でもわかると思います。

ということは、この問題でやらしい仕事をしているのは欠けている部分ということになります。

 

でも逆にいうと、「欠けた部分が持っていた、力のモーメントさえわかれば良い」ということになります。

こちらも、言っていることがよくわからないと思うので、この問題を経て学んでいきましょう!

 

解説図

まず、以下のように、円板を真横から見た図を考えましょう。

さっきまでの図は、円板を真上から見たものでしたが、あれでは力のモーメントを算出しにくいです。

なので、真横から見た図を使います。

 

 

ここからは、円板の重さをw, 重力加速度をgとして考えていきましょう。

まず、人差し指で円板を支える場合を考えるので、人差し指は上向きの力を作用反作用の法則で円板に与えるはずです。

この力は F と仮定しましょう。

「作用反作用の法則って何?」と思った人は下の記事を確認すると良いと思います。

ベクトルの書き込み方を知る! 〜作用反作用の法則〜
 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || ).push({});  図のような、重さがそれぞれWA、WB の物体A、Bが水平面上に置かれている。(1)それぞれに働く力を図示せよ。ただし垂直抗力はNを用いて表せ。(2)(1)で図示した力を用いて関係式を求めよ。&nbs...

 

そして、欠けている部分の対処法ですが、その円板は本来であれば重力のせいで下向きに力を与えていたはずです。

しかし、今回は欠けているので、逆に軽くなってしまっているわけです。

というわけで、軽くなった分を上方向の力として考えることにしましょう。

 

ここで、注意したいのは重さです。

欠けていない状態の円板の重さをwとすると、

「欠けている円板そのものの重さ」は面積に比例するので、

欠けている円板そのものの重さ = \(\frac{1}{5}^2w =\frac{1}{25}w\)

重さが面積に比例することを忘れないで置いてください。

 

以上をまとめると以下の図になります。

 

 

あとは力のモーメントの解き方をそのまま使うだけです。

力のモーメントがよくわかっていない人は以下をどうぞ

【剛体のつりあい】力のモーメントの基礎を学ぶ
 右図のように、重さW、長さL の一様な棒ABの端Aを壁に取り付ける。その際、棒ABは端Aを中心に鉛直面内で自由に回転できるとする。また、もう一方の端Bは、壁に繋いで糸をつけ、棒ABを水平に保つ。このとき、糸と棒のなす角は30°となった。以下の問題に答えよ。...

 

計算の手順

 

鉛直方向の力のつりあいより、

\(F + \frac{1}{25}wg = wg\)

\(F =\frac{24}{25}wg\)

点Oから見た力のモーメントの釣り合いより、

\(F・OG =\frac{1}{25}wg・OC\)

\(\frac{24}{25}wg・OG =\frac{1}{25}wg・\frac{4}{5}r\)

\(OG =\frac{1}{30}r\)

 

以上より求める距離は、\(OG = \frac{1}{30}r\)

 

 




 

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