あらい斜面の運動は 動摩擦力 に注意すべし!

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 15_ques図のように、仰角が θ のあらい斜面上に、質量が m [kg]の物体を静かに置くと、物体は斜面上をすべりおりた。重力加速度を g [m/s2]とし、斜面と物体の間の動摩擦係数を μ’ とする。

(1)物体にはたらく動摩擦力の大きさを求めよ。

(2)物体の加速度の大きさを求めよ。

 

今日の問題は、摩擦力について考える問題です。

動摩擦力については理解できていますか?

基本的な事項はこちらで解説するので、問題を解きながら一緒に考えましょう。

そろそろ、力の分解にも慣れておきたいですね。

以前にも斜面の問題はやっているのでそちらも参考にどうぞ!

 

 

解き方のコツ

この問題のコツは、1つだけ「動摩擦力を理解していること」だけです。

動摩擦力…覚えていますか?

 

動摩擦力とは、あらい斜面上で物体が運動している時に、運動を妨げる方向にはたらく力のことです。

皆さんも生活していて感じたことがあると思うので、大丈夫だと思います。

この力のおかげで、物を押してもどこかで止まってくれるというわけです。

 

そしてその動摩擦力は、垂直抗力に比例します。

また比例定数は物体と床によって決まり、問題によってまちまちです。

式としては、「 F’ = μ’N 」と表します。

「F’」は動摩擦力、「μ’」は動摩擦係数、「N」は垂直抗力の大きさです。

 

なので、動摩擦力を知りたいときは垂直抗力&動摩擦係数を知っている必要があります。

ここまで、摩擦力を知っていればこの問題を解くには十分です!

 




 

 

(1)物体にはたらく動摩擦力の大きさを求めよ。

解説図

まずは、力を書き込みましょう。

重力を書いて、触れている物体同士にかかる力を書いて、作用反作用を書く手順です。

今回はあらい斜面なので、特別に動摩擦力も書き込みましょう。

(土台にかかる力の書き込みは省略しています。)

15_vec

 

垂直抗力を「N」、動摩擦力を「F’」としました。

 

「ベクトルを正しく全部書き込めない(-_-)/」と言う方は、次を参考にどうぞ!

ベクトルの書き込み方を知る! 〜作用反作用の法則〜
 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || ).push({});  図のような、重さがそれぞれWA、WB の物体A、Bが水平面上に置かれている。(1)それぞれに働く力を図示せよ。ただし垂直抗力はNを用いて表せ。(2)(1)で図示した力を用いて関係式を求めよ。&nbs...

 

問題へのつぶやき

力は書き込めたでしょうか?

でもこれだけで安心してはいけません

なぜかと言うと、3本のベクトルの中に「斜めのベクトルが入っているから」です。

これでは、ベクトル同士をうまく比較できません。

そう、ベクトルの分解が必要です。

 

この問題では、物体が ”運動” しています。

なので分解する方向は、物体が運動している方向に分解するのが良さそうです。

今回、物体が運動する方向は斜面に沿って左下方向です。

分解して見ると・・・

15_vecdev

 

では、この図を使ってつりあいの式と運動方程式を作りましょう。

 

まずは斜面に垂直な方向を考えましょう。

問題文に「物体はすべりおりた」と書いてあるのですから、物体が斜面から浮いて、

離れていくことは無いと考えられます。

つまり、この方向では運動していないため、力のつりあいを考えましょう。

左上方向の力と、右下方向の力はつりあうので、

「N = mgcosθ」

 

さて、気づきましたか?

この時点でもう(1)が解けることに!

いま求めたいのは、動摩擦力です。

そして、動摩擦力を知るためには、動摩擦係数と垂直抗力を知る必要があります。

でも、さっきの式で垂直抗力はわかりました。

さらに、動摩擦係数はμ’にすると問題文に書いてあります。

 

なので、あとは式を使って解くだけです。

 

 

計算の手順

公式「F’ = μ’N」を使いましょう。

 力のつりあいより、「N = mgcosθ」なので

F’ = μ’N = μ’mgcosθ

 




 

 

(2)物体の加速度の大きさを求めよ。

解説図

さっきと同じのまたあげときますね。

15_vecdev

 

問題へのつぶやき

次に斜面と水平方向について考えましょう。

こちらは、問題文から運動していることがわかっていますから、

運動方程式を使いましょう。運動の向きとベクトルの向きを合わせてくださいね!

物体は左下向きに動いているので、

「ma = mgsinθ – F’」

 

F’は(1)で判明しましたから、あとは両辺をmで割れば良さそうですね。

 

計算の手順

(1)の結果を用いて、

 (1)より、「F’ = μ’mgcosθ」なので、これを代入して

ma = mgsinθ – μ’mgcosθ

両辺をmで割って

a = gsinθ – μ’gcosθ = g(sinθ – μ’cosθ)

 

 

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