張力 を二つの方向で見る 〜糸の張力と力の分解〜

気に入ったら Let's Share!

 




 

 12_問題図図のように、質量M[kg]の物体を軽くて伸びない2本の糸でつるした。重力加速度は、gとする。

(1)糸1、2の張力をそれぞれ求めよ。

 

今回の問題の主役は「糸」です。何気なくいるアイツ…

さらに詳しく言うなら、軽くて伸びない糸です。

三角関数、力の分解、糸の張力を理解するのに絶妙な問題です。

この問題のポイントも、相変わらずベクトルを書き込むことなので、しっかり復習しましょう。

 

 

ポイント

みなさん糸の張力については覚えていますか?

ここで念のために復習しておきます。

 

糸の張力とは、糸が引っ張られるときに糸自身にかかっている力のことですね。

特徴としては、「片方の端っこに X[N] の張力がかかっていると、もう片方の端っこにも同じだけの力X[N]が加わります。」

つまり、糸の両端にかかる力は同じと言うことです。

 

この問題では力の分解がキーになってきますので、自身のない方は以下をチェック!

文系にこそ読んでほしい高校物理のコツ
このサイトでは実際の問題を解きながら物理を学ぶことのできるサイトです。しかも、なかなか珍しい、図説・図解付きです! 物理の公式を解説しているサイトはあれど、「じゃあ、それをどう問題に当てはめていくのか?」を説明してくれているサイトは少ないです。特...

 

また、問題文に「重さ」「軽い」「伸びない」などの語句が記入されていますが、

これの物理的な意味がわからない場合は、以下の用語集をチェック!

文系にこそ読んでほしい高校物理のコツ
このサイトでは実際の問題を解きながら物理を学ぶことのできるサイトです。しかも、なかなか珍しい、図説・図解付きです! 物理の公式を解説しているサイトはあれど、「じゃあ、それをどう問題に当てはめていくのか?」を説明してくれているサイトは少ないです。特...

 

 

(1)糸1、2の張力をそれぞれ求めよ。

解説図

本来は、物体と2本の糸が繋がっている部分に、作用•反作用の法則によって2本のベクトルを書く必要があります。しかし、今回は図が見にくくなったので、省略しています。

12_解説図分解前

 

解き方のコツ

基本的は、あの図を書いただけではこの問題は解けません。

なぜかと言うと、下向きのベクトルと斜め向きのベクトルでは比較できないからです。

つまり何が言いたいかと言うと、ベクトルの分解が必要です。

この問題では、せいぜい物体は上下にしか運動しないでしょうから、今回は水平方向と鉛直方向に分解しましょう。

分解してみたのが次の図です。

12_解説図分解後

 

T1,T2をバラしたのがもうありますから、ここからはT1,T2は無きものと考えて、分解後のベクトルだけに集中してください。

 

さて、この図ではどの物体も運動していません。その場所で止まっています。

ということは、水平方向であろうと鉛直方向であろうと力はつりあっています

 

まずは、水平方向を見ていきましょう。

水平方向にあるのは、左向きの「T1cos45」と右向きの「T2cos30」の二つのみです。

よって、この二つがつりあっているはずです。

つまり「T1cos45 = T2cos30」

 

次に鉛直方向について見ていきましょう。

鉛直方向についても、上向きと下向きがつりあうはずなので…

「T1sin45 + T2sin30 = Mg」

 

これで2本の式は揃ったので、連立方程式が解けます。

 

 

計算の手順

sin45 = \(\frac{1}{\sqrt{2}}\)、sin30 = \(\frac{1}{2}\)

cos45 = \(\frac{1}{\sqrt{2}}\)、cos30 = \(\frac{\sqrt{3}}{2}\) を使って連立方程式を解きましょう。今回は代入法です。

 

 

「T1cos45 = T2cos30」より $$\frac{1}{\sqrt{2}}T_1 =\frac{\sqrt{3}}{2}T_2   ・・・1$$

 

「T1sin45 + T2sin30 = Mg」より $$\frac{1}{\sqrt{2}}T_1 + \frac{1}{2}T_2 = Mg  ・・・2$$

 

式1より、「\(T_2 = \frac{2}{\sqrt{6}}T_1\)」なので、これを式2に代入して、$$\frac{1}{\sqrt{2}}T_1 + \frac{1}{\sqrt{6}}T_1 = Mg $$$$

両辺に√6をかけて、\sqrt{3}T_1 + T_1 = \sqrt{6}Mg $$

T1についてといて、$$T_1 = \frac{\sqrt{6}}{\sqrt{3} + 1}Mg $$

 

また、T2は「\(T_2 = \frac{2}{\sqrt{6}}T_1\)」より$$T_2 = \frac{\sqrt{2}}{\sqrt{3} + 1}Mg $$

 




 

 

気に入ったら Let's Share!